店を創る話

2019-5-21 Tue

Sorry, this entry is only available in Japanese.

当店の元スタッフがここ最近たて続けにオーナーシェフとして独立しました。僕としては嬉しい限りです。今回は「店を創る」お話です。

独立開業をするには、自分のコンセプトに合った物件選び、スタッフ選考、内装、原価計算からバランスのとれたメニュー作り、食器の選考から飲材の選出など、数え始めたらきりがないほどやる事が沢山あります。その中には自分で経験したことのないことも多々。

料理は作れても、物件探しや採用スタッフの選考などは未経験で当たり前です。不動産屋に出向いて漠然としたコンセプトを話しても相手にしてくれないし、なかなか良い物件も巡ってこないのが現実です。

また、やりたい事だけ形にするだけでは自己満足のお店になるし、お客さんのニーズだけに合わせるとコンセプトがズレてしまう。全てにおいてのバランスを「経営」という慣れない畑でとっていかなくてはならないのです。

このように沢山の難関をクリアしてようやくたどり着くオープンの日は、期待と不安でいっぱい。でもそこはゴールではなくスタートです。

なんだか大変なことしかないように思えますが、上手く舵取りができるようになるとその達成感は今までに感じたことのない程のものとなります。

よく若い子達に「雇われているうちに、できる限りの経験積みなさい。でもそれは、受け身ではダメ」と話します。いざ独立したとき、やったことのない事に翻弄されるのではなく、初めての経験をいかに少なくしておくかが大事。

「料理は作れて当たり前」

若い子達にはこの気持ちを持って、FISH HOUSEでのキッチン経験を経て、独立という目標を達成してもらいたいものです。

FISH HOUSEは今年の年末で10周年を迎えます。あっという間のような長かったような時間でしたが、皆さまに支えられここまでやってこれました。

若い子たちも成長してきております。これからも末長くよろしくお願いいたします!