ヴァージニカの話

2018-6-12 Tue

Sorry, this entry is only available in Japanese.

聞きなれない名前ですが、牡蠣の種類の名称です。今回は「ヴァージニカ」のお話です。

よく、「牡蠣って何種類くらいあるの?」という質問を受けますが、皆さんの言っている種類とはほとんど養殖地のことで、日本で流通している牡蠣は冬場の真牡蠣と夏場の岩牡蠣が主流。つまり2種類ということになります。

世界中には400種類を超える牡蠣の仲間がいると言われていますが、食用はごく一部。当店でも海外産の珍しい牡蠣を数種類取り扱っております。

その1つにカナダの東の果てのニューブランズウィック州で養殖されている、ヴァージニカという種類の牡蠣があります。

大西洋全般で見られる種類で、以前ボストンへ行った際にもほとんどのオイスターバーでメインとして扱われていたのを覚えています。

当店のヴァージニカはフレンチ系のカナダ人、アメディーさんが作る自信作。汽水域で養殖されるのですが冬は極寒の地。氷が張る時期は養殖しているバスケットを氷の下に深く沈め春を待ちます。

そのせいか育つのが非常にゆっくりで、当店に運ばれてくる小さな個体でも、3~4年の養殖期間を要するのです。

日本の真牡蠣に比べ味は独特かつ上品で、後味に苦味が残り、食べ比べをするにはもってこいの牡蠣。

蒸し暑い時期が続きますので、きりっと冷えた白ワインと牡蠣を食べ比べにぜひいらしてください!