甲殻類の出汁の話

2017-7-18 Tue

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あまり器用でなかった僕の修業時代。何度も失敗を繰り返しながら体で覚えた仕込みは、多々ありました。中でも忘れられない工程の1つが、甲殻類の出汁をとることでした。
皆さんは「アメリケーヌソース」や「ビスクスープ」という言葉に聞き覚えはありますか? この2つは西洋料理の基本で、甲殻類の出汁をベースとしたソースやスープです。ポイントは甲殻類の香りをしっかり出汁に移す事と、コクを余すところなく漉しとるところ。
作り方が簡単そうな見た目ですが、きちんと出汁を取るには、かなりの技術と経験が必要なんです。僕は何度も失敗を重ね今に至りますが、この出汁をしっかり取れるか否かで料理の出来が一気に変わってきます。
FISH HOUSEではオマールエビ(ロブスター)をふんだんに使い出汁を取り、完熟トマトの甘みとコクを加えてイバラ蟹のリゾットに使用。基本を大事にしているからこそ召し上がっていただきたい一品です。
こんな暑い時期だからこそ、甲殻類の風味をしっかりと感じられるこのリゾットでお食事の最後を飾ってはいかがでしょうか。