テリーヌの話

2016-10-18 Tue

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よく耳にするけれど、正確にはどんな料理か分からない―― という方も多いのではないでしょうか。今回はそんな「テリーヌ」のお話です。
レストランなどで1度は見かけたことのある、テリーヌと名付けられたメニュー。しかしこれ、料理名というよりもフランス語で「雨樋(あまどい)」を意味する単語なんです。雨水を軒先で受けて流すための細長い樋がネーミングの所以である理由は、単に形が雨樋と同じだったから。つまり四角くカットされて提供されるものは、材料が魚(テリーヌ・ド・ポワソン)であろうと肉(テリーヌ・ド・ビヤンド)であろうと、テリーヌと呼ばれるのです。
FISH HOUSEでは季節の鮮魚を使ったフィッシュテリーヌを常に提供しています。僕のテリーヌは魚とホタテのすり身を合わせて作ったものですが、作り方は人それぞれ。最近は生クリームをたっぷり使ってふんわりと仕上げる、かなり軽めのフィッシュテリーヌが増えたように思いますが、当店はクリーム少なめの、しっかり重たいはんぺんの様な仕上がり。これが僕の修業時代に教わったテリーヌであり、美味しいと思う形なのです。
最近ではフィッシュテリーヌを見かけることは少なくなりましたが、当店ではグランドメニューの主力。まわりを薄切りのベーコンで覆った存在感のあるオリジナルメニューです。次回ご来店の際には、是非ご注文くださいませ。
※テリーヌの内容は季節により異なります。