卵を持たない牡蠣の話

2016-9-7 Wed

日本の「真牡蠣」には産卵の時期がありますが、今の時代、産卵させずに養殖をする方法があるんです。今回は“卵を持たない牡蠣”のお話です。
まず、産卵させずに養殖する種苗技術を「3倍体」と呼びます。これは、第二次世界大戦前より日本から輸入した種牡蠣を養殖していたアメリカで始まりました。戦後になると日本の種牡蠣を安定的に輸入することが困難になったことから、種苗技術等が発達。人口種苗としてこの3倍体が取り入れられたのです。
この頃取り入れられていたのはカフェインの注入ですが、現在では染色体を操作する方法がメイン。遺伝子を組み替えるより簡単かつ確実に成功させることができるようです。一方日本では現在でもカフェインを注入する方法が採用されていますが、唯一許可されているのは広島のブランド牡蠣「かき小町」のみとなっています。
3倍体の技術を取り入れることで、牡蠣の持つ栄養のすべてが成長のために使われ、通常より成長が早く、さらに身入りもいいので、通年出荷のできる優れた牡蠣に成長するのです。こうして今では「パシフィックオイスター」と呼ばれる日本の真牡蠣の子孫たちが、1年を通していつでも身入りの良い生食用として流通しています。
FISH HOUSEでは、この3倍体で養殖された「ピュージェットサウンド」と呼ばれるアメリカ西海岸・シアトルの南に位置する産地より、旬の殻付き牡蠣を提供しております。日本の真牡蠣シーズンまであと少し。この時期だからこそ楽しめる海外産の牡蠣と白ワインで残暑を乗り切りましょう!