FISH HOUSEの野菜の話

2015-12-1 Tue

今回は牡蠣の話から離れ、開店から今まで当店を支えてきてくれた鎌倉野菜の話を……。

独立前から通い続けて早10余年。
鎌倉野菜は低農薬かつ新鮮、畑は相模湾からのミネラルたっぷりな風が湘南の山間を超えた場所に広がっています。

今ほどメジャーでもなく、地元のレストランなどが扱う地産地消の野菜だった鎌倉野菜と出会った時、その美味しさと種類の豊富さに驚き、海外帰りの僕は完全にのめりこみました。

買いに行けば美味しい野菜が必ず手に入り、付加価値を付けることができる鎌倉野菜。
近年、鎌倉野菜をうたう店が非常に多い都内に、いったい何人のスタッフが買い付けに行っているのでしょうか。

一度「行った」だけと、年単位で「通って」季節を感じながら農家さんと対話して手に入れる ―― この、「行く」と「通う」の差は歴然だと思っています。これが僕が通い続ける理由です。

このとびきり美味しい野菜たちは、ある意味当店の牡蠣の次に続くメイン食材。
メニューにもサラダと温野菜、としか書いてないのも、固定観念無しにお客さまに食べていただき、「この野菜美味しい!」と感動してくれる。この声があるからこそ、足しげく通い続けることができるのです。

端境期や夏の猛暑など、種類が少ない時期もあるものの、別名「七色畑」とも呼ばれる鎌倉市農協連即売所。色とりどりの野菜達は農家の皆さまの経験と努力の賜物です。

農家さんと対話しながら購入できるこの即売所は、さながら海外のマルシェのよう。
季節や天候に左右されながらも一生懸命育てた野菜達を分けて頂ける貴重な場所なのです。

※現在当店では福岡県糸島や北海道は津別町の農家さんからも野菜をわけて頂いております。